2008年08月21日
落語の風景
久々に新宿末広亭で落語を楽しませてもらった。 会社の行事として開催されたので、やや自讃めいてしまうのかも知れないが なかなかセンスのいい企画だと思う。 私の学生時代にはまだ人形町にも末広亭があって、こちらは畳敷きに座布団で、空いていると、のんびり寝転がって聞いている客がいたりした。 久しぶりに入った新宿末広亭は、ほとんど昔と変わらない。 少人数でも一応団体のせいか、二階の桟敷に案内された。 何度も...
2008年07月16日
朝顔
私が子どもの頃の萩では、まだ井戸水が生活用水として立派に生きていた。 台所の土間にすえてある大きな水甕に、毎朝井戸の水を汲みだして溜めておくのである。釣瓶(つるべ)を上げ下げするときのカラコロという渇いた滑車の音を今も覚えている。 だから幼い私にとって 「朝顔につるべとられてもらい水」 という加賀の千代女の句の情景は、とても身近なものであった。 実際に夏が近づくと、そこらに飛び散っていたらしい朝顔...
2008年07月05日
鳴滝の雨
紫陽花には、いろいろな変種があるのだそうだ。 我が家にいま咲いている七段花という薄紫の小さな花もアジサイの一種らしい。 この植物には「オタクサ」という別名がある。 フォン・シーボルトが、長崎で一緒に暮らしていた女性お滝さんの名前から命名したのだと聞いている。 もうずいぶん以前になるが、仕事で長崎に出向いたことがある。 その前年の洪水の被害で、長崎の坂道は無残に削り取られていた。 長崎というところは...
2008年06月27日
ハムレットの悩み...その後
5月14日に書いた拙文に、何人かの方からお便りやメールを戴いた。 ほとんどの方は、おもしろがってくださったようで、 「この通りのように思う」 と言っていただく方が予想外に多かった。 むろんシェークスピアの専門家の方からのご注意やご叱責は今のところない。 当然といえば当然だが、残念な気もする。 いくつかご指摘のあった中から、これは補遺しておいたほうがいいな、と思ったことを蛇足ながら書いておきたい。 ...
2008年06月06日
時分の花
水分をたっぷり含んで、エネルギーを一気に発散するせいだろうか、この時期の草花は、驚くほどに色鮮やかに輝いている。 まるで、春先の淡い色模様をことごとく塗りつぶしてしまうような勢いである。 「紫陽花の末一色となりにけり」(一茶) 野村萬斎さんの狂言の舞台「靱猿(うつぼざる)」を初めて観てから、もうかれこれ40年近くになるだろうか。 今は舞台のほかにも映画、テレビ、現代劇と幅広い活躍をされ、英国での実...