第16回「正統派の和食料理店で、絶品きのこごはんを学ぶ」
今年は冷夏...ということは稲が不作か?という心配をしていた私。
稲穂がたれてきた、というたよりが届いて胸をなでおろしております。
次にくるのは、そう「新米、食べたいな」。
今回は、新米をおいしく食べる!をテーマに、正当派和食のお店にうかがいました。
新米新米...とつぶやいていても、取材当日は8月。日差しはまだまだしぶとく、ずっしりと汗をかいて到着する。しかし、階段をおり、からりと引き戸を開ける頃には、先ほどまでのバタバタした気持ちは静まっている。そういう心持ちにさせてくれるたたずまいが、このお店にはあるのでした。
落ち着いた気持ちにさせてくれるのはお店のしつらえだけではありません。メニューの内容も、ほわーっとうれしくなるきめこまやかな和食。
「普通のことを当たり前にやるだけです」という田中惣一郎店長の言葉が男前です。
「野菜鉢3品」
写真左から、
錦糸瓜(きんしうり)とクラゲにしっかり出汁をふくませごまあえにしたもの、
ピーマンのじゃこいため、
山形の「だし」風の夏野菜の和え物。
晩夏の味が蝉の声のようにしみてきます。
「野菜を加えた細巻きエビ身丈」
からっと揚がったエビすり身の揚げ物。しゅわしゅわと音がする熱々をパクリと口に放り込むと、海老のねっとりとした甘さのなかに、ぷちぷちはじけるトウモロコシの夏の甘さが潜ませてある。もう一つ、翡翠色(ひすいいろ)のすばらしく香ばしい粒が入っているのだけれど、これは...・・・?
「新銀杏です、めずらしいでしょう。まだ青いうちに食べる銀杏なんですよ」
「さんまの山椒炊き」
秋を感じさせるさんま。まだ脂の乗り切らない新さんまのうちはさっぱり食べられるとのこと。
これ、骨がほろほろになるまで皮が破れないように煮るのが、プロの手間ひまですね。山椒の香りがぴりりと味をひきしめてくれます。
季節を重んじる和食らしいメニュー構成と、家庭ではできないような細かい仕事が随所にちりばめられた料理の数々に、和歌ネエ、マタタビを食らった猫のようになっております。
そして最後に出てきたのが「きのこごはん湯葉あんかけ」。
あんかけと聞いた時点で、しょうゆの効いたこってりあんを想像した私が馬鹿だった。
一番出汁がとろんとごはんにまとわりつく上品なあんのかかったごはん。ごはんの甘みが引き立ちます。そして、尋常ならざる量のきのこ。歯触りが生きていて、これまたすばらしいの!
これなら作れるかも。ただし、きのこをさくさく仕上げるコツを教えてもらえれば...。おそるおそる聞いてみたところ、「ああ、それはね」と惜しみなく教えてくださいました!
というわけで、次回は、絶品きのこごはんのレシピ!
お楽しみに!
和食、コース料理店
ごっ惣
手をかけすぎず、それでいて丁寧なつくりが自慢。
●住所/東京都渋谷区恵比寿西1-4-2 川田ビル B1F
●営業時間/17:00~23:00
●定休日/日曜・祝日
●メニューはおまかせで、6000~8000円。
(2009/9/10up)
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