皆さんは、もうお買い上げくださいましたか?「和歌ネエの男前ごはん」
のっけからセールストークで申し訳ないのだけれど、実は、正月からこっち、単行本をつくる作業をずーっと続けていて、ヘトヘトです。
「疲れちゃって、何もやる気が出ない」とごねまくって更新をのばしのばしにしていたのです。ごめんなさいね〜。
しかしいつまでも疲れてばかりはいられないし、なにより編集者が尻を叩くので、疲れをいやすうまいごはんを求めて、ふらふらと渋谷に向かうことに。
そうしてたどり着いたのは、5月の光の中、緑の濃さがいや増す渋谷・氷川神社。雑踏を抜けて明治通りからほんの十数メートル脇にはいっただけなのに、古木が茂り、小鳥がさえずり、木立を吹き渡る風が葉ずれの音をたててほほをなでていく...・・・渋谷の一角とはとうてい思えないような緑の穴場です。
その日の朝に港にあがった新鮮な魚と、有機野菜でつくった料理を食べさせてくれる。
和歌ネエ自身、本当は秘密にしておきたかったおいしい隠れ家何だけど、今回は単行本刊行記念、特別の大盤振るまいですよ。
かつてすし職人として腕をふるっていたこともある浜名シェフは、魚のことになると目の色が変わるので、しばらく話を聞くことにする。
今や細々と漁をするだけになっていますが、江戸湾の中でも羽田沖の浅場と呼ばれる場所は、最高の穴子が採れる漁場なんです。川の水が入ってくる浅瀬なので養分が豊富で穴子がふとって本当にうまい。
けれども一方で、風や雷といった気象に漁が左右される場所でもあるんです。
穴子はちょっとびっくりするとすぐに隠れちゃうデリケートな魚なので、気象とあわせて漁師の腕も問われる。安定供給もままならないのでだんだんと廃れ、今や93歳の漁師さんがたったひとりで漁をしているのが現状なんです。
「食べたらその想像を超えておいしいですから(笑)」
「穴子ごはんが炊きあがるまで、ほかの料理を召し上がってくださいね。まずは自家製の青大豆豆腐。もう一品は、イワシの白梅煮。梅干しだけで煮てあります。もうひと品は、かんぱちの唐揚げをとろろで食べる料理を」
ひとつひとつ清潔で端正な料理。
青大豆の豆腐は、豆を蒸して自家製豆乳から作っているという。どこまでも濃厚な豆の甘み!
さくっと揚げて、とろろと絡めたカンパチは疲れた体にしみじみとうまい。
「冷酒、ください」
そして、炊きあがってきた「煮穴子の鉄鍋まぶし」でさらに骨抜きになった。
自家製のたれとからめながら、ごはんとともに「パク、ふわっ、さらり(消滅)、パク、ふわっ、さらり(消滅)」...えっ、もうお鍋、空なの? と一同あっけにとられたのであった。
※お土産用は、ふだんは行っていません。食べ切れなかった分のお持ち帰りはできます。
小田原直送 朝獲れ地魚と契約農家 有機野菜を使った和食店セレンディップ
季節食材を楽しめるコースメニューは 4000円 ・ 5000円 ・ 7500円(その他、内容・予算にて応相談)
ブログで、その日の料理の情報を更新しています。
http://ameblo.jp/serendip-tokyo/
●住所/東京都渋谷区東2-20-18氷川町アパート1号店舗
●電話/03-3498-0822
●営業時間/18:00~23:30(月~土)
※和歌ネエの連載のレシピ+もっと簡単なレシピを大幅に書き下ろしたものが本になりました!簡単料理レシピ集「和歌ネエの男前ごはん」(荻原和歌・著)です。
http://www.kosaidoakatsuki.jp/shuppan/newbook/post-14.php
(2009/6/1up)
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荻原和歌おぎわら・わか(和歌ネエ)
山形県鶴岡市生まれ。料理愛好家。酒と本、猫と着物をこよなく愛するフリーライター・編集。 文学賞の下読み、きもののスタイリングも精力的に行っている。 現在、「和歌ネエの夫婦のだんらん時間」、『R25』に「おつメシ道場を連載中。同じく『R25』に連載していた「酒肴道場」を書籍化したものが現在ベストセラー。
公式ブログは http://www.ogiwaka.com